明治の蔵 =リノべーション=下諏訪町

棟木に刻まれた明治38年の墨文字・・・
今から100年以上前に建てられたその蔵は、庭の木々の中、ひっそりと、そして控えめに建っていました。建坪10坪の土蔵作り2階建ての蔵。この蔵を、お菓子作りの場や、ギャラリーや、ゲストハウスであったりと、開かれた場所にする事を望まれておりました。その100年以上経つ蔵のエネルギー、技術や歴史に対して敬意を払いつつ、懐古主義過ぎず、新しい空気を吹き込みました。

外観は周辺環境を考慮し、極力現況を維持しながら街並みに配慮しています。内部は基本的断熱性能をアップしながら現代のテクノロジーを用いています。蔵特有の薄暗さや空気感を残しつつ、2階は一転明るく開放的なインテリアに一新しています。持ち出しのスチール階段を用いる事で、蔵という重厚な存在感に対比するように、軽さや現代性を表現しています。この懐かしく新しい蔵ベーションを終えて、これからまた100年先の新しい時代へ継承されていく事を願って・・・。
設計:g_FACTORY建築設計事務所

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